変革後に目指す企業の未来に、“個人の姿”を描けるか
宇田川:社長からお題を出して演繹的に考えさせようとすると、役員の皆さんは動かない。そんなときに経営者は、「彼らは問題を理解していない」と考えて危機感を醸成しようとしがちです。
問題は危機感の有無ではなく、課題に対して自発性を持てていないことだと、ストーリーテリングとリーダーシップの関係を論じたデニングも指摘[3]しています。外から指摘された問題を命じられるがままに解決しようとしても、自発性がないからうまくいかないし、そのような環境では次の経営者は育ちません。