DICTでの事業化成功事例
PBLの課題テーマについて、藤本氏は成果のあったテーマの実例を紹介しながら詳しく説明する。課題テーマは、「ビジネスイノベーション」と「プロセスイノベーション」という2つの軸に設定されている。ビジネスイノベーションについては、「空調バリューチェーンの中でのデータ活用」を切り口に新たな価値サービスやソリューションを考えるのがテーマだ。新たなサービス型事業モデルの創出を目的としている。一方のプロセスイノベーションについては、業務効率化が主軸になっているという。
課題テーマが事業化した過去の事例を4つ紹介する。1つ目は、2019年にサービスが開始した、室内機と全熱交換器のドレンパン(水の受け取り部分)の無人点検を行う「Kireiウォッチ」だ。これまでの土日早朝深夜の時間帯にテナントに出向き巡回していたのが、ドレンパンに設置されたカメラが内部を自動撮影することで、無人での点検が可能になった。汚れ度合いは画像解析と数値化によって可視化され、清掃のタイミングがわかる仕組みになっている。