日建設計はパリ協定に整合した温室効果ガス排出削減目標として、Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)から企業版ネットゼロ目標の認定を取得した。SBTは、産業革命前からの気温上昇を2℃を十分に下回る水準、または1.5℃の抑制を目指す国際的指標であり、日建設計の目標はその内容に則ったものとなる。
認定された排出量削減目標は、日建設計グループ全体を対象とし、基準年を2023年として定められている。2035年までの短期目標として、スコープ1・2(自社活動による直接排出と間接排出)で63%削減、スコープ3(バリューチェーン全体)で37.5%削減を掲げている。さらに長期目標では、2050年までにスコープ1~3全体で90%削減、最終的には2050年にネットゼロ(排出実質ゼロ)を目指す。
日建設計は2021年の「気候非常事態宣言」において2050年ネットゼロを表明し、今回の認定により目標の科学的根拠と第三者性が担保された。今後はサステナビリティレポートなどで数値実績を公表し、設定した目標に基づき着実な削減活動を進める意向を示している。
また、企業による温室効果ガス削減の社会的貢献を評価する「削減貢献量」への注目が高まる中、SBT認定の取得は外部からの評価指標としても機能するとされている。グローバルでは、持続可能な開発のための経済人会議(WBCSD)が削減貢献量を主張できる企業の条件としてSBTの取得を挙げており、日建設計の今回の認定取得がその基準を満たしている。
さらに、日建設計は建設・不動産分野における温室効果ガス削減貢献量の算定方法についても素案を提案し、業界標準ガイドラインの策定と今後の投資判断の基準となることを目指している。こうした取り組みは、サステナブル経営が投資・事業方針の重要指標となる中で、企業価値向上やパートナーシップ強化にも資するものだ。
日建設計は建築・土木設計をはじめとしたプロフェッショナル・サービス・ファームであり、今後も経営企画など事業推進部門と連携しながら、環境課題解決に向けた一層の取り組みを推進していく方針である。
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