サントリーグループ(サントリー)と大王グループ(大王)は、関東圏・関西圏間の長距離輸送効率化に向けた新たな取り組みを8月から順次開始すると発表した。
各グループの物流機能会社であるサントリーロジスティクスとダイオーロジスティクスは、2017年から輸送協力を行っており、今回長距離トラック輸送において各グループの製品を混載し、積載率の向上や輸送効率化を進めるという。
また、3人のトラックドライバーがリレー形式で輸送(スイッチ輸送)することで、長距離輸送における労働負荷を低減。東京・大阪間で、鉄道によるコンテナの往復輸送も開始し、トラックドライバーの運転時間を年間当たり約3,900時間減らせるほか、CO2の排出量を約215トン削減するとしている。
具体的な取り組み内容は以下のとおり。
貨物を混載したトレーラーのスイッチ輸送
サントリーグループの飲料製品を積んだのち、トレーラー内上部の空いているスペースに大王製紙の製品を混載。容積・重量とも積載率を100%に近づけ、輸送効率の向上を図るという。運行するトラックを両社で年間当たり約180台、トラックドライバーの運転時間を約2,100時間、CO2排出量を約115トン削減するとしている。混載したトレーラーの輸送では、大王グループの拠点2箇所を中継地として活用。輸送エリアを関東圏、中部圏、関西圏に3分割し、3人のトラックドライバーがリレー形式で輸送することで、ドライバーの労働負荷を低減するという。
31フィート鉄道コンテナを共有した往復輸送
31フィートコンテナを共同で使用し、東京・大阪間で、トラック輸送に比べ環境負荷が少ない鉄道輸送を行う。関西圏から関東圏への貨物移動が多い大王グループと協力し、それぞれ片道ずつ貨物を積載することで、往復での輸送を実現。一般的な12フィートコンテナよりも大きい31フィートコンテナを使用することで、輸送の効率を高めるという。年間当たり運行するトラックを約290台、トラックドライバーの運転時間を約1,800時間、CO2排出量を約100トン削減するとしている。