日本企業への「メーカー・サービサー融合モデル」の適用
ここまで、平安保険の経済圏モデルとその成功要因について解説しました。ここからはデジタルトランスフォーメーション(DX)の観点で平安保険を見ていきましょう。
平安保険には日本企業のDX推進において参考にしたいビジネスモデルがあります。それが「メーカー・サービサー融合モデル」です。メーカーとは「モノを生み出すプレーヤー」、サービサーとは「ユーザーの生活を向上させる体験を生み出すプレーヤー」のことです。本連載の第2回「アフターデジタル時代の海外UX潮流」でも解説したように、これからのアフターデジタルの時代、単に物を売るだけのメーカー型のビジネスモデルでは行動データが溜まらず、顧客に寄り添ったUXを提供し続けられません。結果的に、企業間の競争で勝ち残ることは難しくなります。