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ESG時代のガバナンスとIR

良い人的資本開示がもたらす、企業の存在意義の再定義と事業成長──株主や従業員、求職者への課題開示とは

ゲスト:Unipos株式会社 代表取締役社長CEO 田中弦氏

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株主だけではなく従業員や求職者に向けて行う“課題の開示”

市川:田中さんが分析されていたなかで印象的だったのが、スバルです。同社は過去の不祥事もあって、2018年頃から組織風土改革に力を入れています。統合報告書では、組織風土に関する従業員意識調査の結果を開示していますが、4年間で明らかに変化が見られますね。

株式会社SUBARU「統合レポート2022」P26:中期経営ビジョン「STEP」~重点取り組みの進捗~
※図版出典:株式会社SUBARU『統合レポート2022』(P26『中期経営ビジョン「STEP」~重点取り組みの進捗~』を参照し、田中氏が作図)
クリックすると拡大します

 自動車産業では新車の開発から発売までのリードタイムがとても長いためか、22年3月期までの数年は改革の効果は現れず、売上高が下がっていました。ところがここに来て、今年は増収増益で大きく回復しています。これには開示の効果もあるんじゃないでしょうか。組織風土改革に関する従業員意識調査の結果というのは、外に開示するだけでなく従業員にも見せているはずです。それが従業員の安心感になって良い仕事につながっていくようなことがあるのではないかと。都合良く解釈しているかもしれませんが、開示と業績がつながったと感じた事例でした。

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やつづかえり(ヤツヅカエリ)

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