現時点だから見えてくる、人材版伊藤レポートの「限界と欠点」
まず結論から言って、人材版伊藤レポートとは以下のようなものであると捉えるのが、客観的な位置づけだと思います。
【結論】人材版伊藤レポートは、人的資本経営の論点の一部(=経営体制と育成関係、つまりダイバーシティや労務管理視点が大きく抜けている)についての、一部の企業(=国内の伝統的大企業)への実務上の留意書面(つまり包括的な実務ガイドではない)である。
実際、「当レポートでは、項目のすべてをチェックリスト的に取り組むことを求めるものではない」ということがレポート自体に書かれており、限定的なガイドである旨は表示されています。