SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

「人的資本開示」実務の疑問点

人的資本経営が興る今だからこそ考える「人材版伊藤レポート」の欠点と限界、実務にどう活かせるか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket

実務上の留意書面(つまり包括的な実務ガイドではない)である

人的資本の「開示実務」の視点がない

 人材版伊藤レポートは、人的資本の重要性や効果的な活用方法について解説していますが、包括的なものでないことは前項までで書いた通りです。その上で実務プロセスを見た場合に、特に大きく欠如しているのは「開示実務についての視点が希薄である点」です。企業には、有価証券報告書など様々な方法で、人的資本に関する情報の開示が求められています。女性活躍推進法など雇用に関する法制度でも、開示を求める法令が複数あります。こうした開示とその実務に関する記載は、人材版伊藤レポートには一切ないと言ってよいと思います。

 これは、単に「開示に関する業務の記載がない」という問題だけでなく、開示を意識するために生まれる様々な側面が人的資本経営の実践から捨象されてしまっているということでもあり、注意が必要だと思われます。たとえば人的資本経営の実務において、まずは経営戦略を踏まえて人材戦略をどう遂行していくかを絞り込むプロセスがありますが、これは外部への開示を意識することとかなりつながった行為です。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
「人的資本開示」実務の疑問点連載記事一覧
この記事の著者

松井 勇策(マツイ ユウサク)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング