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組織が進化するリスキリングの本質

リスキリングが継続する組織風土づくりに有効な3つの打ち手とは? 社員の主体的な学びを促進する環境要因

第4回

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 リスキリングの本質を見極め、実際に推進していく際のポイントを解説していく本連載。前回(第3回)は、推進の2つ目のステップとなる「リスキリングの『全社発信』と『学習サイクル構築』の実践方法」について解説。従業員が自らリスキリングを行い、職場で新たな行動を実践するためには、本人任せにせず会社としてのコミットメントを示す「リスキルの必要性の発信」とともに、「具体的な学習サイクルの構築」が必要であるとお伝えしました。第4回となる今回は、3つ目の推進ステップとなる「学びが継続する風土づくり」についてお伝えします。

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学びが継続する風土づくりに必要なこと

 学びが継続する風土づくりは、仕組みをつくれば出来上がりといった一朝一夕の取り組みでは実現できません。長期的・多角的なアプローチが重要です。その参考として、学びが継続する風土づくりの取り組みを検討するためのフレームワーク(【図表1】)を提示します。施策の打ち手の対象が個人なのか集団なのか、狙いは外発的動機付けか、あるいは内発的動機付けか、という切り口で整理しています。

【図表1】学びが継続する風土づくりの全体像
【図表1】学びが継続する風土づくりの全体像
[画像クリックで拡大表示]

 【図表1】の各象限に対して想定される3つの打ち手の概要は下記の通りです。

個人 × 外発的動機付け

 まず「個人×外発的動機付け」として挙げられるのは、報酬や評価です。リスキリングは組織の要請に基づく学習であるため、その学習時間にも報酬で報いることが必要となります。

個人 × 内発的動機付け

 続いてはフィードバックです。上司や周囲の対話・フィードバック力を高め、環境適応の経験を掘り起こし、自信の醸成につなげていく取り組みです。

集団 × 外発的・内発的動機付け

 最後に、年次にかかわらず教え教えられる関係性づくりのために、学びをアウトプットすることに対する認知賞賛の仕組みをつくる、ナレッジシェアの取り組みです。

 それぞれを詳しく見ていきましょう。

リスキリングは「業務」である(個人×外発的動機付け)

 連載の第1回でお伝えしたように、リスキリングとは個人の意欲・興味に基づくいわゆる「学び直し」や「リカレント教育」とは異なり、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得させる/すること」です。

 組織の要請ありきの取り組みとなるため、その学習時間は「業務」として取り扱うべきです。最近では、岸田政権が掲げる施策において、各省庁から研修費用の一部だけでなく、勤務報酬も含まれる助成金が拠出されているので、自社での活用を検討してみるのもよいでしょう。

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環境適応の経験を掘り起こし、自信の醸成につなげる(個人×内発的動機付け)

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この記事の著者

奥野 康太郎(オクノ コウタロウ)

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