認知的負荷を減らす「ロードマップ」の提示
次にションタル氏は「認知的負荷」という心理学における概念を紹介する。これは、あるプロセスを進めるために、どれだけ思考を必要とするかを示す言葉だ。端的に言えば、相手に考えることを要求するほど、成功しない可能性が高くなる。
曖昧さから認知的負荷が生まれる例として、ある航空会社の例を2つ取り上げた。あるとき、フライトの次の日に満足度アンケートがメールで届いた。メール内のボタンをクリックして1問目に答えると、リンク先へと飛んで、続きを答えるように促される。全体でいくつの質問があるのかがいつまで経っても分からず、最後まで答える気がなくなってしまった。こうした先の見えない状態では、人は平均して1.5問しか答えないという実験結果があるそうだ。それほど、認知的負荷は影響が大きい。