「ビジネス、データ、デザインに強みを持つチーム」がプロジェクトの成功要因
セッションの終盤で、末成氏は他の登壇者にプロジェクトの感想を尋ねた。それに対して平田氏は、デザインプロフェッショナルをプロジェクトに迎える意義を訴えた。
「例えば、ミッションを具体化する際には、フォーデジットの言語化能力やビジュアル化のスキルに大いに助けられました。社内からも『フォーデジットに頼んでよかった』という声が数多く上がっており、デザインプロフェッショナルの力を実感しています。今後は、さまざまな調査で見出した課題やアイデアをもとに、日本とインドネシアのいい部分を組み合わせながら、新しい事業を創り上げていきたいと思っています」(平田氏)
さらに、NTTデータインドネシアの山本氏は「今回のプロジェクトは当社単独では実現できなかったと思います」と回答。平田氏と同様に、デザインのアプローチに大きな効果を感じたと話した。
「当社の場合、お客様への価値提供が具体的なシステムやソリューションに収斂しがちです。しかし、現在はまだ顕在化していない顧客層にアプローチするためには、ペルソナの設定やそのニーズの可視化が必要不可欠です。そうした際にデザインの力は欠かせませんし、そのことを今回のプロジェクトを通じて改めて実感しました」(山本氏)
今後、3社は引き続きイオンモールインドネシアの新規事業開発に携わり、サービスのローンチを目指す。ローンチ後の改善のフェーズでは、NTTデータインドネシアのデータを活用した仮説検証に大きな期待が寄せられている。こうした活動を通じて、3社はインドネシア発の新たなビジネスを創り上げていく方針だ。
最後に、末成氏は今回のプロジェクトを総括。ビジネス、データ、デザインに強みを持つ3社がともに手を取り合ったことがプロジェクトの成功要因ではないかと分析し、セッションを締め括った。
「今回のプロジェクト以前、私たちは大規模にデータを収集し、活用する環境を有していませんでした。そのため、プロジェクトのスタート時には多大な労力を費やしました。今後は新規事業をドライブするデータ基盤を構築することができればと思います。データ基盤がしっかりと構築されていれば、デザインのアプローチはさらに効果的になりますし、事業にも有益な影響をもたらします。その意味では、ビジネス、データ、デザインに強みを持つ3社が集うチームは、非常にバランスが良かったのではないでしょうか。今後もこの体制を維持し、さまざまなコラボレーションの形を模索しながら、イオンモールインドネシアの事業を支援していきたいと思っています」(末成氏)
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