ハイブリッドワークで懸念される従業員体験の課題にどう応えるか
Flex社では、世界中の何万人もの社員がZoomで日々コラボレーションとコミュニケーションを行っている。最初はビデオ会議システムの導入から始まり、現在ではクラウド電話のZoom Phoneも含む、様々な機能を多様なデバイスで利用している。
ゲストとしてイベントに登場した同社のディオ・ロサレス氏(Vice Presidento of IT)は、従業員のシームレスなコミュニケーションとコラボレーションは会社の重要な資産であり、これを強化することが顧客へのサービス向上につながるのだと語った。また、セルジオ・ダムロス氏(Director of Collaborative Solutions)は、Zoom Phoneへの移行がスムーズにできたことや、自宅でもZoom Phoneを使いたいといったリクエストにも応える努力をしてくれたことなど、Zoomのサポートへの感謝を述べた。
次に、ZoomでGroup Product Managerを勤めるシンシア・リー氏が、従業員エンゲージメント向上ツール「Workvivo」を紹介した。
Workvivoは、近々Zoomに組み込まれる予定の社内SNSのようなものだ。様々なデバイスから簡単にアクセスでき、ニュースやビデオ、重要なイベントをシェアしたり、ライブストリーミングを行ったりすることができる。これで従業員同士のコミュニケーションを促進することで、エンゲージメントが高まり、生産性もアップすると見込んでいる。
続いてリー氏は、ハイブリッドワークをサポートするオフィス予約の機能を紹介した。今や社員一人ひとりに専用のデスクは必要ないという、フリーアドレスを導入している企業も多い。Zoomの「Wayfinding」という機能により、その日に誰がどのデスクにいるかを確認し、自分のデスクを予約することが可能だ。オフィスへの来客管理にも活用できる。
加えて、オフィスでのビデオ会議をより良い体験にするために、Zoomはソフトウェアだけでなく、ハードウェアも提供する。ノルウェーのNeat社によって開発された、Zoomの利用環境に特化したモニター「Neat Board」と、Zoom専用のタッチパネルディスプレイ「DTEN」だ。これらはデンマークのオーディオブランドであるJabraのオーディオアクセサリなどと簡単に組み合わせることができ、フレキシブルにミーティングの環境を整えることができるという。
それだけではない。ハイブリッドワーク環境において懸念される、「みんなの顔を見たい、資料を見たい、声を聞きたい。重要な情報を逃してしまう、疎外感を感じてしまう」などといったリモートワーカーの課題を解消すべく、「Intelligent Director」という機能をリー氏は紹介した。複数のサードパーティ製のカメラやマイクがAIで動作し、リモートの参加者もオフィスの参加者も同じように顔と名前が表示される機能である。
他にも、スケジュール、カレンダー、メール、チャットなどミーティングの前後あるいは最中に必要なものに、Zoomのタブからアクセスできる機能や、Zoom DocsやZoom Whiteboard、Zoom Team Chat、サードパーティのアプリも対象に、グローバルに検索できる機能などがミーティングの経験をより良いものにすると語るリー氏。今後は、自分が参加しなかったミーティングの動画を観れる機能も実装されるという。