2026年7月30日、ZuoraはAI導入支援エージェント「Milo」を発表した。Miloは、見積から入金までの一連の業務プロセス(Quote-to-Cash)における導入支援をAIで行うエージェントである。従来、こうした業務システムの導入には数か月から半年超の期間と多くのリソースが必要とされてきた。Miloの活用により、導入期間を数週間に短縮、さらに必要リソースを最大80%削減できるとしている。
Miloは企業ごとに異なる販売モデル・契約条件・請求・収益認識などの業務要件をAIが短時間で分析し、「Quote-to-Cashデジタルツイン」を構築する仕組みである。Zuoraがこれまで数千社の導入支援で培った業務知見とAI技術を組み合わせており、事前に設定やデータ連携、業務フローの依存関係を可視化することで、リスク低減と導入工数の削減を図る。
Miloの主な導入支援プロセスは次の4点である。
1つ目は「業務モデルの構築」。具体的には、企業の販売・契約・請求・収益認識の一連プロセスを整理し、デジタルで再現した業務モデルを作成する。システムやデータ、業務の流れや契約条件、価格体系、収益認識ポリシーも含め、事前に全体像と課題を見える化することで、後続の設計や導入を容易にする。
2つ目は「システム・業務の統合」。企業内の他システムや業務プロセス、人員とも連携させて、Zuoraプラットフォームを円滑に組み込む。
3つ目は「本番導入支援」。設定、検証、テスト、本番環境への展開まで一貫して支援し、より確実なシステム稼働へと導く。
4つ目は「継続的な最適化」。本番稼働後もAIが業務理解を進化させ、改善や適応の機会を見つけ出し、変化の激しい事業環境で継続的な運用最適化を実現する。
MiloはAIによる自動化だけでなく、Zuoraの専任コンサルタントやグローバルサポートチームもプロジェクト参画し、導入プロセスを継続的にレビュー・支援する体制を整えている。AIと人的知見の組み合わせにより、システム設定や各種意思決定事項もより迅速かつ的確に進められる。
AIの普及を背景に、従量課金やハイブリッド型のような新たな収益モデルへの対応が企業戦略上急務となっているが、その前提となる業務システムの導入は依然として大きな負担だった。Miloは企業の導入コストと工数を抑え、早期のROI実現とガバナンス維持を両立させるソリューションといえる。
今後、Zuoraは経理・財務・業務オペレーションに活用するAIエージェントの対象領域拡大も進めており、Quote-to-Cash業務全体の生産性向上を支援していく方針だ。
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