JFEエンジニアリングのグループ会社であるJ&T環境、東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)およびJR東日本環境アクセスの3社は、Jサーキュラーシステムを共同で設立した。
Jサーキュラーシステムは神奈川県川崎市において使用済みプラスチックリサイクル事業を行うことを目的に設立されたもので、リサイクル施設の新設にあたり、2023年12月25日に起工式を執り行い、2024年1月4日より建設工事を開始したという。
同事業は、プラスチックリサイクルをはじめ廃棄物リサイクルのノウハウを有するJ&T環境と、鉄道事業のほか駅ビル・エキナカ・ホテルなど事業展開するJR東日本グループとの共同事業であり、使用済みプラスチックの再資源化を通じ脱炭素社会構築と循環型社会形成に貢献するものだとしている。
Jサーキュラーシステムが新設するプラスチックリサイクル施設(名称:Jサーキュラーシステム 川崎スーパーソーティングセンター)では、200t/日の使用済みプラスチック処理能力を有し、選別から再商品化まで一貫した事業を行う計画。同施設により、これまで焼却処理されていた使用済みプラスチック(一般廃棄物および産業廃棄物)を選別し、回収されたプラスチックは特性に応じてマテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルの原料として再資源化を図るという。
また、川崎市や近隣自治体とともに「プラスチックにかかる資源循環の促進等に関する法律第33条(プラ新法)に基づいた再商品化計画」を作成。プラスチックリサイクル一貫事業として国の認定を取得し、中間処理工程(選別・圧縮など)の合理化を目指すとしている。
同施設は2025年4月の本格稼働を目指して2024年10月よりケミカルリサイクル用原料製造施設(圧縮・固化)を先行稼働し、その後、選別設備を稼働する計画。また、首都圏のプラスチックリサイクルニーズに対し、持続可能な資源循環を目的に川崎エコタウン内に立地するリサイクル事業者との連携による「地域連携資源循環」とJFEグループでのコークス炉化学原料利用などによる「広域連携資源循環」の構築を目指す。加えて、リサイクル原料の輸送については船舶輸送など、モーダルシフトを推進するという。