日本企業に提言する、取締役会の構成とオペレーション
パーキンス氏が注目するのは、取締役会の多様性、すなわちメンバーの構成だ。日本企業でも多様化が進んできたとはいえ、次図のように他国と比較してみると、特に外国人比率において顕著な偏りが見られ、女性比率も低い傾向にある。加えて、平均年齢も最高齢だ。要は、前述したような内向きの体質がまだまだ残っているということだ。
これでは、多様な視点や客観的視点からの説明責任・追及がなく、プレッシャーが不十分になってしまう。実際、パーキンス氏は日本の上場企業で取締役を務める海外の人から、「日本の取締役はまだまだ多くが男性で、その会社に長く務めてきた人。場合によっては、取締役会のほとんどが同じ大学出身というケースも見られる」と言われた経験があるという。