社員出向やJV設立など“踏み込んだ支援”で投資先の成長に貢献
次のテーマは、「スタートアップの支援」。青島氏は、出資後の支援項目に関するグラフを見せつつ、「リーディングCVCでは、CVC側から投資先へ入り込む支援が目立つ」と指摘した。
青島氏はここで、「社員の出向に積極的に取り組んできた企業」として、TOPPANホールディングスを挙げた。内田氏によると、同社はCVCで投資契約を結ぶ際、業務提携契約も必ず締結してきたため、投資直後から投資先に対して自社本位の依頼をすることが珍しくなかったという。しかし、協業で成果を出すためには、まずは投資先から信頼を得ることが欠かせない。そこで、自社のメンバーが投資先に出向し、投資先の事業成長に当事者として貢献することで、信頼関係の醸成に努めるようになった。当初の出向予定は半年だったが、「実際の手応えを得るには、年単位の時間が必要だった」と内田氏は語る。