経営企画部は何をすべきか
経営企画部が中期経営計画においてやるべきは、いたずらに暗い未来を予想して社内を混乱に陥れることではない。メインシナリオが破綻の方向にある現実を直視し、破綻に対処する方策を考案し、理想的には将来の商機として活かすことである。
かつてリーマン・ショックのとき、多くの日本企業はごく一部の企業を除いて危機を事前に探知することが出来なかったが、これは企画部の敗北であろう。大きなインパクトが予想される財政問題において、リーマン・ショックの二の舞を演じるのは賢明とは言えないだろう。
実際、都市銀行は既にコンティンジェンシー・プラン(緊急時対応計画)を既に準備している。自民党は「Xデー対策」を協議し終わっている。東京大学は2012年から2014年にかけて、財務省/日銀のどちらかのために財政破綻に関する研究を受託している。彼らと同様に、プロとして事態に備えることは可能である。