ユーザーの声に寄り添うことで事業を拡大
──そもそも、MOONRAKERSのプロジェクトを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
西田:先端技術が廃れかねないという危機感、そして価格ばかりのファッションビジネスに対する疑問ですね。2010年代、東レは様々な先端技術を生み出していたのですが、長期的なデフレの影響もあって多くの企業が価格重視の姿勢を強めました。どんなに素晴らしい先端技術であっても使われなければ廃れてしまいます。また、値段ばかりのファッションビジネスに対して、それが本当のユーザーの声なのだろうかという疑問がありました。そうした問題意識を踏まえて立ち上げたのがMOONRAKERSでした。