デザイン思考の本質は「プラスから、さらにプラスへ」
入山:
なるほど。そのとき大事なのはやはり「ビジョン」かもしれません。 企業の強みやコアコンピタンスは、時を経て変わっていく可能性があります。しかし、今社会にどのような問題や課題があり、それを解決する会社だということについては“ぶれないこと”が大事だと思いますね。
佐宗:
「存在理由」としてのビジョンは大事ですよね。例えば、同じBiz/Zineの連載「イントレプレナーリアル」でもインタビューさせていただいたフィリップスのヌードルメーカーをつくった佐野さんは、「Homemadeを広げていくという社会的な目的の定義がプロジェクトを推進させた」と言っていました。社会的な意義のある広く大きな目的を設定しないと、逆に狭い範囲でニッチな課題や事業機会を拾って行ってしまう。 これが「知の深化」に繋がってしまうのかもしれません。