セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、同社の自律型AIエージェント「Agentforce」がLINEヤフーのカスタマーサポート業務に採用されたことを発表した。

LINEヤフーのカスタマーサポートでは、ユーザーごとに異なる多様な問い合わせに柔軟に対応するため3年前からSalesforce AIを活用。ケース分類の自動化や、適切なオペレーターへの振り分けなどの業務効率化を進めてきた。一方で、Yahoo! JAPANのヘルプページの一部に置かれていたチャットボットによる対応では、定型的な応答に限られるため、多種多様なサービスに対する問い合わせに対し初回対応での解決率や顧客満足度、運用コストに課題があった。
そこで、Salesforceの「Professional Service」を活用。より低コストで対話的かつ自律的なAI活用を目指し、Agentforce導入前の検証(PoC:概念実証)を実施した。その結果、Agentforceによる月間30万件超の問い合わせ対応が可能であることに加え、問題解決率の向上と運用効率化の効果が確認できたことから本格導入を決定したという。
Agentforceの導入により、従来はチャネルやツールごとに分散管理されていたナレッジをSalesforceのプラットフォームで統合的に活用できるようになり、運用負荷の軽減と精度向上が見込まれる。また、AIによる自動化により、チャットボットの会話のシナリオ設計やメンテナンスにかかる工数を最少化。オペレーターがより戦略的な業務に集中できる体制の構築が可能になるとのことだ。
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