グループ各社を横断してDX人材の育成をリード
──まずは皆さまの自己紹介からお願いします。
南部:私は1997年に佐川コンピューターシステム(現 SGシステム)へ入社しました。佐川急便の総務部門やSGホールディングスの経営戦略部(現 経営企画部)などを経て、2016年に異動した先が佐川急便のIT企画部(現 デジタル企画部)です。そこでデジタルの責任者を約9年間務めました。2025年より現職です。
南部:経営企画部の役割は、全社戦略の立案や施策の検討、グループ全体の計数管理です。最近は当社の重要な戦略であるDXを推進する役割も担っています。
中村:私は2019年にSGホールディングスへ入社し、今年で7年目を迎えます。入社してすぐに佐川グローバルロジスティクスというグループ会社へ出向しました。
中村:約4年間の出向期間のうち、前半は倉庫の現場で様々な管理業務を、後半は新規立ち上げ現場の管理を担当し、新しい倉庫のオープンと安定稼働のために全国を奔走しました。その後SGホールディングスの経営企画部でDXチームに配属され、今に至ります。現職ではDX人材育成施策の立案・企画が私の主な役割です。
対象者やテーマが曖昧だったかつての研修
──御社では、いつ頃からDX人材の育成に取り組んでいますか?
南部:「デジタルを活用した企画の創出・推進ができる人材」の育成に取り組み始めたのは2023年頃です。それ以前は、私がかつて所属していたSGシステムを中心に「システムが構築できる人材」を育成していました。
中村:2023年度に、ある研修会社とDX人材育成研修を企画・実施したところ、いくつかの課題が見えました。研修の対象者やテーマ設定がぼんやりとしていたため、受講者のアウトプットもふわっとしたものになってしまったんです。
課題を解消するため、2024年度は新しい研修会社を探すことになりました。展示会に参加して約20社から話をうかがった結果、IT・DX人材育成支援サービス「TECH PLAY」を提供するパーソルイノベーションさんにお願いした経緯です。
──2024年度はどのような研修を実施しましたか?
中村:2023年度の反省を踏まえて、2024年度は研修の対象者と目的を明確にしました。対象者を大きく二つに分類し、課題を捉えながら企画を推進する能力が元々備わっている課長職クラスのメンバーには、課題を解決する手段としてデジタルの知見が身に着く「デジタル研修」を実施しました。逆に、企画を推進した経験が少ない若手層のメンバーには、DX企画の考え方や企画を詳細化するプロセスが学べる「企画研修」を実施しました。
