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氏家物産、AI活用でデザイン組織の創造性と生産性を向上

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 氏家物産はAIを「チームメンバー」として迎え入れた次世代の制作体制を発表した。この新体制は、ブランド戦略・デザイン・コピー開発現場において、AIと人が協働することで生産性と創造性のバランスを高めることを目的としている。

氏家物産

 従来、制作プロセスにおけるリサーチや企画構想には約3週間を要していたが、新体制導入後はAIが数万件規模の情報をわずか3分で要約・整理する体制を構築。これにより、「考えるための材料」を短時間で整え、企画段階や表現の深度に時間を投下できるようになった。氏家物産では、AIが日常的に会議に参加し、GeminiやGPTといったAIがリアルタイムで分析・提案を行う。その情報を基に議論を進め、デザインやコピー開発の方向性を迅速かつ的確に検討できるようになった。同社は、AIをチーム内の“もう一人の戦略家”と位置付けている。

 AI導入による変化は単なる業務効率化にとどまらない。外部への依存が強かった市場傾向などの分析作業が、社内で短時間かつ高精度に完結するようになった。その結果、制作プロセス全体がスムーズになり、クリエイティブ人材は本質的な創造活動へ集中できる時間が増加した。会議にAIが参加することで、情報設計の新たなスピードと深度を得た点も特徴だ。

 氏家物産が実践する「人とAIの共創プロセス」は、まず人間が「問い」を設定し(Hop)、AIが大量の情報収集・整理(Step)を担い、その材料をもとに人間が構想を磨き上げる(Big Jump)という循環を生み出している。このプロセスにより、思考の質と速度の両立が可能となった。

人とAIの共創プロセス
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 また、AIが一般化した現在ではツールそのものの差別化は難しく、重要なのはどのような問いを立て、どんな言葉を選ぶかといった“人間の感性”であると同社は強調する。AIを活用したことで外部依存型だった構想や分析が社内で完結し、深い思考と高精度な表現が可能になる道筋を示した。

 今回の組織改革は、AIと人間の協働による「創造」の構造変革であり、仕事の進め方やアウトプットの構成自体が変わりつつあるといえる。今後も氏家物産は、AIとの共創を通じてクリエイティブ領域における競争力とブランド価値の向上に取り組む方針である。

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