パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、企業の中途採用担当者約1,300人を対象に、ミドルシニア層の採用に関する調査を実施した。
同調査レポートでは、2024年度に40代後半~50代の人材を採用した企業(以下、採用実績あり企業)の採用担当者505人と、2024年度以降に採用実績がなく今後も採用ニーズがない企業(以下、採用実績なし企業)の採用担当者325人の回答を抜粋。採用前の懸念と採用後の課題感のギャップについてまとめた。

採用前に「何らかの懸念があった」のは約67%だが、採用後に「課題に感じなかった」が8割以上
「採用実績あり企業」に対し、ミドルシニア層採用前の懸念の有無を聞いたところ、採用前に「何らかの懸念があった」割合は66.7%となった(図①)。「何らかの懸念があった」337人から具体的な懸念点について聞くと、「業務内容の習得に難がありそう」「必要なスキルが不足していそう」「新しい技術へのキャッチアップに難がありそう」が上位3項目に挙げられた(表①)。一方で、各項目について採用後の課題感の有無を聞いたところ「課題に感じなかった」と回答した割合はそれぞれ8割以上を占めた。つまり、採用前に「何らかの懸念があった」採用担当者の8割以上は、上位3項目の懸念に対して採用後に課題を感じておらず、不安は杞憂であったことがうかがえる。

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「採用実績あり企業」の約半数が採用したミドルシニア層の活躍を実感
「採用実績あり企業」に対し、採用したミドルシニア層が所属先で活躍できていると感じるか聞いたところ、49.5%が「活躍できている(上位2項目合計)」と回答。「まったく活躍できていると感じない」は3.8%にとどまった(図②)。
また、「ミドルシニアを採用してよかったこと」について自由記述形式で聞いたところ、「これまでのキャリアや経験もあり、自律的に行動してくれる。基礎的な研修の必要がない」「マネジメント経験が豊富で経営マインドを持っている人材が多い」「技術者として採用したが業務改善も得意で業務効率化に貢献」などの声があがった。
これらの結果から、採用されたミドルシニア層の多くは即戦力として活躍していることがわかる。

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「採用実績なし企業」では約82%が「懸念あり」。「採用実績あり企業」では9割以上が採用後に「課題に感じていない」と回答
「採用実績なし企業」に対し、ミドルシニア層採用に対する懸念有無を聞いたところ、「何らかの懸念がある」と回答した割合は82.5%(図③)。「何らかの懸念がある」と回答した268人に具体的な懸念点を聞くと、上位4項目には「キャリアが固まっていて柔軟性が低そう」「希望する給与水準と募集条件が合わなそう」、同率で「業務内容の習得に難がありそう」「必要なスキルが想定よりも不足していそう」があげられた(表②)。
しかし「採用実績あり企業」では、上記4項目について、9割以上が採用後「課題に感じなかった」と回答。

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