電通は、1億人規模の高解像度なペルソナを仮想再現したAIモデル「People Model」搭載のリサーチツール「People Research」を開発し、社内での本格運用を開始した。

電通では、LLMを活用して独自の大規模調査データをファインチューニングし、1億人規模のAIペルソナを仮想再現するPeople Modelを実現。今まで限られた環境下で一部の担当者のみが活用可能だったが、ニーズの高まりに対応するため、多くの社員が簡便にPeople Modelを活用して調査・分析できる環境の整備を進めてきた。
People Researchの概要は次のとおり、
アスキング調査機能
任意の質問を設定し、その回答結果をもとに、より詳細な分析を行いたいセグメントの抽出が可能。従来のFA(単一回答)や、SA(自由記述回答)に加え、MA(複数回答)形式の設問にも対応する。MA形式では、複数の選択肢の中から該当するものを複数選択でき、より柔軟で実態に即した調査設計が可能。
アスキング調査画面
デプスインタビュー機能
「AIQQQ TALK(アイキュートーク)」と連携することで、自動的にペルソナ情報を抽出。そのセグメントの代表者に対して1対1のインタビューを実施することで、生活者の深層心理や行動背景を深く探れる。これまで数日間かかっていたインタビューまでの時間を、数分から数時間に短縮することが可能。
デプスインタビュー画面
People Researchにより、ニッチな層や新しい価値観を持つ生活者クラスターに対する柔軟な調査設計も可能になり、クライアントのターゲットに即した深掘りが行える。「なぜその回答になったのか」という背景要因の抽出も可能で、単なる数値結果にとどまらない生活者の意思決定プロセスまでを把握することが可能。
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