博報堂DYホールディングスは2025年11月18日、グループ全体でAIを活用したビジネス変革を支援する専門組織「Human-Centered AI Professionals」を新たに設置したと発表した。
この集団は、グループが長年蓄積してきた生活者データや独自研究、AIテクノロジーに関する知見を活用し、企業のマーケティング戦略からクリエイティブ開発、評価・意思決定まで幅広い業務の高度化と迅速化を支援する。加えて、クライアント企業のAI導入や活用推進のコンサルティングも行う。
近年、生活者の行動や嗜好の多様化に伴い、企業のマーケティング活動は複雑化している。そのなかで、AI活用は業務効率化だけでなく、マーケティングの最適化や自動化が進みつつある。ただし、AI活用が進む一方で、企業のマーケティングが「均質化」する懸念もある。
同グループはAIによる自動化だけでなく、人の創造性を重視し、AIと組み合わせることで均質化しない新たな価値創造を目指す。専門集団にはAI研究機関、マーケティングプロデューサー、クリエイター、エージェント開発エンジニア、メディアプランナー、各種コンサルタントが参画する。
また、長年の生活者研究により蓄積されたデータとAIを融合した「生活者発想プラットフォーム」を基盤に、リアルなインサイトや未来シナリオの創出を図る。この仕組みにより、企業の事業全域の成長にも寄与する。
今後、博報堂DYグループは生活者・クリエイティビティ・AIの連携による新たな事業成長モデルの構築に注力する方針だ。
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