メガネスーパーは、「アイケアカンパニー宣言」を背景に、2014年10月に「アイケア研究所」を発足させた。アイケア研究所の具体的な取り組みとして、デジタルデバイスODMのリーディングカンパニーであるザクティ(大阪府大阪市)より、技術面での監修を受け、ウェアラブル領域での商品研究開発を進めてきたという。
発表された「b.g.」は、「beyond glasses」の単語の頭文字を取ったもので、「先端技術の活用で、メガネを超えるメガネをつくりたい」という意味から命名したとしている。
「b.g.」設計上の特徴は次のとおり。
(1) 「見え心地」「掛け心地」へのこだわり
・両眼視設計:左右に2つのディスプレイを搭載し、ノンシースルー型の高解像度ディスプレイを採用。「見え方のクオリティ」を追求した結果、両眼視を前提とした設計となっている。同時に「眼への負担」を考慮しており、長時間の作業や着用でも眼を疲れにくくさせる。
・ディスプレイ位置の可変性:人それぞれ異なる「瞳」の位置を考慮し、ディスプレイ位置の可変性を追求することで、常に最適な見え方を提供。
・バランス:着用感を重視し、着用時の前後・左右バランスを追及した設計により、快適な掛け心地を実現。
・脱着可能:メガネ部分からデバイス部の脱着を、磁石を活用して簡易に可能にすることでユーザビリティを向上。
(2) 入力デバイスをフリーに
・入力デバイスは「有線」「Wi-Fi」「Bluetooth」で接続可能
メガネスーパーでは、メガネ型ウェアラブル端末は現在のところBtoB領域での事業機会のが大きいと判断し、その領域に向けた商品プロトタイプの開発を進めてきたという。今後は、早期の拡販が見込まれる倉庫・物流センターなどの物流領域を中心に、その他(教育、翻訳、エンタテインメント、農業・畜産など)各領域に精通した専門家と連携し、商品展開を図る業種・業態を拡大していく計画だという。
なお、「b.g.」の商品プロトタイプは、1月13日(水)~15日(金)に東京ビッグサイトで開催される「ウェアラブルEXPO」で展示されるという。
■「b.g.」プロトタイプ商品の主な仕様
- 液晶パネルサイズ:0.5型ワイドパネル(10.7:7.8)
- 液晶パネル画素数:1,024×768
- 画角:50度
- 仮想画面サイズ:15インチ相当(仮想視聴距離1m時)
- 色再現性:24bitカラー(約1,677万色)
- 接続端子:HDMI-D-TYPE
- 動作温度/湿度:[温度]-30℃~85℃[湿度]10%~90%(非結露)
- 電源仕様:[バッテリー]3.7V 800mAh(片側)、アドホック交換式
- ACアダプタ:[入力]AC100-240V 50/60Hz
- 無線規格:Bluetooth/Wi-Fi
- 駆動時間:約2.5時間(動画ファイル連続再生時)
- 質量:90g