2026年9月2日、レクシスネクシス・ジャパンは「LexisNexis 2026年 APAC AI意識調査」日本市場レポートを公表した。本調査はAPAC(アジア太平洋地域)の法務プロフェッショナル1,715名(うち日本は211名)を対象とし、日本の法務分野におけるAI活用の現状と課題を明らかにする内容となっている。

レポートによると、日本のAI利用率は88.6%(APAC全体94%)と高く、AI活用が日常化している。日本の法務業務で汎用AIを日常的に使う割合は調査対象国中最高水準の66.1%。また、AI利用ポリシーの整備率も62.6%(APAC平均58%)と上回っていた。
一方で課題も顕在化している。「ツール間の連携不足」を課題に挙げる日本の回答者は50.2%に上り、APAC10市場で最も高い数値となった(APAC平均は37.3%)。「情報の再入力・重複作業」に関する指摘も44.5%と高い。ツールの数自体には差は見られず、日本とAPAC全体で1~2個を利用する回答が62.9%と同程度であった。しかし、日本では業務の効率化に向け、ツール同士をどのように連携させるかが大きな課題として認識されている。
さらに、日本のクライアントは法律事務所に対し、「専門性」への期待値が高いことも明らかになった。「法律事務所へ専門性を期待する」と回答したのは63.0%で、APAC平均43.6%を約20ポイント上回る結果となった。一方で、リーガル特化型AIの利用率は39.3%とAPAC全体46.2%を下回っている。その理由については、44.2%が「予算の制約」、33.7%が「汎用AIですでにニーズを満たしている」と回答した。日本ではAI活用が進む中でも、専門性への要求水準が高まり、汎用AIの利用が一定程度の要望を満たしている現状が浮き彫りとなった。
AIを「ガイド付きワークフロー」で提供された場合、利用意向が高まる傾向も見られた。70.6%が利用意向を示し、今後3年間で「テクノロジースキルの重要性増大」(48.8%)や「リーガルオペレーションの重要性増大」(38.9%)が予測された。特に後者は10市場中日本が最多となった。
調査結果を受け、レクシスネクシス・ジャパンは「日本の法務プロフェッショナルはテクノロジーにも人の専門性にも高い水準を求めている。その期待に応えるためには、タスク単体でなく法務業務の流れ全体を支えるAIソリューションが重要」とコメントしている。
本調査から、日本の法務現場ではAIの高度利用と業務連携、専門性の両立が今後の重要課題であることが示された。同分野の変革を担う経営企画部門や新規事業担当者にとっても、業務フローや人的資源とテクノロジーの最適な協働体制の構築が求められている。
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