2026年7月10日、GVA TECHは、企業法務担当者を対象にしたAIおよびDXツールの活用実態調査の結果を発表した。本調査は2025年5月10日から5月14日にかけて、法務担当者および法務関連業務従事者101人を対象に実施されたものである。

調査によると、法務領域において生成AIの導入が急速に進んでおり、AIを「未使用」と回答した担当者は7.9%にとどまった。9割以上が何らかの生成AIを日常業務のインフラとして活用している状況が浮き彫りになった。利用ツールとして最も多かったのは「Copilot」(57.4%)で、「Gemini」(35.6%)、「ChatGPT」(34.7%)が続いた。特にMicrosoft 365等、既存業務基盤と連携したAI利用が進んでいると見られる。
一方で、AI活用に際しての課題として浮き彫りになったのが「法務案件のナレッジ活用」だ。「法務案件のナレッジ活用をしたい」と回答した担当者が62.4%に上り、多くの法務現場で過去案件や判断基準などの知見を十分に生かしきれていない問題が指摘された。その他の課題として「審査品質のバラつきを抑えたい」(46.5%)、「審査のスピードや負荷を改善したい」(40.6%)といった意見も多く寄せられた。
法務案件の受付やコミュニケーションに関しては、63.4%が2種類以上のツールを併用していると回答した。これにより、依頼情報や類似案件のデータがさまざまなツールに散在し、情報の把握や検索が難しくなっているとみられる。また、法務案件の管理方法では「ワークフロー」(41.6%)や「Excel」(39.6%)が多く、スプレッドシート(8.9%)や「その他/把握していない」(27.7%)も一定数存在しており、案件管理手法の統一や整理が十分に進んでいない現状も明らかになった。
GVA TECHは、AI活用の真の効果を引き出すには、過去案件の依頼背景や事業部門とのやり取り、修正理由、判断基準といった多角的な情報をAIが利活用できるよう、データの構造化と蓄積が欠かせないと指摘する。こうした現場ナレッジがExcelやメールなどに散在した状態では、AIの参照や組織内での再利用も十分にできないため、法務データの可視化と一元管理体制が今後の課題となる。
同社はAI活用戦略コンサルティング「OLGA AIコンサルティング」を通じて、法務ナレッジのデータ構造化や最適なワークフロー設計、AI参照用プレイブックの作成、Wordアドインの提供までを支援し、企業のAIトランスフォーメーションを後押しするとしている。
今回の調査は、法務における生成AIの普及が進む一方で、ナレッジ活用という従来からの課題が依然として大きな壁となっていること、今後の法務DX・AI活用の成否がデータ整備や運用ルールの整備にかかっていることを示す結果となった。
なお、本調査結果を引用する際は「GVA TECHによる調査」である旨を明記することが求められている。
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