Watsonの原点は日本だった
発表会で日本IBMの代表取締役社長ポール与那嶺氏は、「Watsonは実は日本発」と語った。テキストマイニングをベースにした質疑応答システムとして、2007年からIBMの基礎研究所で研究が始まったもの。その後アメリカの人気TVクイズ番組「Jeopardy!(ジョパディ!)」で最高賞を得たのは有名だ。
「今回いよいよ日本語化を発表できたことを嬉しく思う。Watsonにとってはある意味では里帰りとも言える」と語るIBMの与那嶺社長。発表のタイミングとしても、IoTや企業のデジタル化が語られる現在、最高の時期だという。
コグニティブとは「理解、推論、推薦、学習」
背景にあるのは、産業のデジタル化によるデータの飛躍的な増加であり、そのデータの種類が構造化データだけでなく、非構造化データが増大していることだという。こうした時代に「構造化も非構造化も活用できる企業が勝ち組になる」という。
「データを理解し、仮説を立てながら推論、推薦をおこない、そして学習する」こと、これをIBMは「コグニティブ(認知)テクノロジー」と位置づけている。Watsonはそのコグニティブ・テクノロジーの第一弾だという。