イノベーションは実行力ー「失敗の仕方・勇気・情熱の持続」
では、日本人や日本企業はどうすれば、不確実な環境で事業を起こしていけるのか。つまり、どのように今までの殻を破ることができるのか。西城氏は「小さな失敗を許容すること」が重要であると指摘し、自身が経験したある事例を取り上げる。
とにかく実行力が大切です。レポートを読んで学ぶのではなく、リスクをマネジメントしながら進める。そして「止めどき」が来たと思ったら、スパッと止める。今の日本企業は不確実なことに対しての実行力がないし、一回始めてしまうと「ダメだ」と思いながらもなかなか止められない。そこの殻を破るんです。
人に投資して、小さな失敗を許容する。失敗するのが良いのではなく「失敗の仕方」が大切なんです。だって、人は失敗から学ぶので、次は成功する。日本は失敗しそうになるとみんな船から脱出して何事もなかったかのようにやり過ごすけれども、殻を破るには失敗から何を学ぶかが大切なんです。
(Yamaha Motor Ventures & Laboratory Silicon Valley Inc. 西城洋志氏)
吹野氏は会社を立ち上げて11ヶ月しかたってない故に、会社としての信用を問われる場面が今まで何度もあったそう。しかし、その際に堂々と答える勇気をシリコンバレーからは貰った、と振り返る。