ブロックチェーンは“スーパースター経済”を変えるか
ブロックチェーンの中央管理者不要のプロトコルは、こうしたスーパースター現象を変える可能性がある。ブロックチェーンのプロトコルを使えば、各ユーザーが中央管理者を介さずに、ダイレクトに取引を行うことができる。例えば、クラウドファンディングでも、特定の管理者が仲介することなしに資金を集めることができるかもしれない。また、第1回で紹介したArcade Cityの例のように、Uberのようなライドシェアリングも、企業による仲介がなくとも可能になる。
つまり、ブロックチェーンの登場により、プラットフォーム企業への富の集中と格差の拡大という現象に、変化が生じる可能性が出てきているのである。そして、エッジにいた各経済主体が再び権限を取り戻し、グローバルな相対(あいたい)取引の世界を作り出すかもしれないのだ。