低コストで信用や利便性を高める“承認不要のイノベーション”
通常の金融商品には法的な契約書が存在し、取引には発行者または仲介者の承認が必要となる。ブロックチェーンの場合には、「スマートコントラクト」と言って、あらかじめ取引の内容とそのときに必要な監査の内容をプログラムしておくことで、人を介することなく取引を実行することができる。
このことは、先に述べられた安全性の向上だけでなく、コストの削減にもつながる。金融機関を通した決裁は2-3%の手数料がかかるのが一般的だ。これは、金融機関がガバナンスや監査に人手をかけることで構築している信用への対価だと考えることができるが、ブロックチェーンでは技術が信用問題を解決するため、高い手数料が必要なくなるのだ。