問題と課題の混同
ビジネス展開の道筋が見え、ジョブの探索は功を奏したかのようだった。
実は、A社はもともと自社の画像処理技術を活かしたIoTでの事例を作りたいという思いもあり、作物の生育状況をカメラで撮って収穫時期を予想し、収穫時期を自動的に設定するというアイデアを温めていた。そのため、農業従事者を中心に調査をしていた。
ジョブ理論を取り入れる前に行った調査では、枝豆の見た目の違いや、カメラがあればできること、画像処理をつかった自動選別に関する意見を中心にヒアリングを行っている。まさに希望的観測に基づいたヒアリングである。農家は画像処理をつかって自動選別をしたいという前提で聞いてしまっている。