「社内起業家は、大企業の豊富な人的資源を使える」はウソ
齊藤 義明氏(以下、敬称略):一般的に「社内起業家は、大企業のヒト、モノ、カネなど豊富なリソースを使える」と言われていますが、実際には障害のほうが多く、なかなかリソースは使えないものですよね。
仲山 進也氏(以下、敬称略):新規事業は結果が出たとしても数字が大きくないと、会社としてリソースの優先度は上げられないですもんね。
齊藤:ただ1つ、これだけは特権だと僕が感じたものは「ブランド」です。初対面の革新者に対して「野村総合研究所の齊藤です。今、革新者プロジェクトというものをこういう想いでやっています。会っていただけないですか?」とお願いすると、99パーセント会っていただけます。もし看板なしに個人の名前だけでやっていたら、こんな確率では会ってもらえなかった気がします。
時々「あなたみたいな人だったら、辞めて独立したほうが自由にやれていいんじゃない?」と言われますが、本気では受け止めていません(笑)
仲山:会社の看板にぶら下がるというのではなく、存分に活用するという感じですね。