2026年4月17日、ボッシュ・グループは2025年度の業績とともに、将来の成長戦略「戦略2030」の進捗を発表した。2025年度の売上高は910億ユーロ(前年は903億ユーロ)、為替調整後で4.1%の成長となったが、事業からの支払金利税金控除前利益率は2.0%(前年は3.5%)と低下した。利益率低下の主因として、組織と人員の構造調整に伴う27億ユーロの引当金計上が挙げられる。
2026年度については、売上成長率2~5%、利益率4~6%、フリーキャッシュフローの黒字達成を見込む。シュテファン・ハルトゥング取締役会会長は、「ボッシュは技術革新のリーダーシップを発揮し、自動化・デジタライゼーション・電動化・AIを成長機会の核に位置づける」と述べた。そのためのコスト削減や全事業分野での技術革新、そして高水準の先行投資を継続する考えを示した。2025年には研究開発と設備投資に約120億ユーロを投じ、研究開発費比率は8.7%、研究開発費は79億ユーロに上った。
モビリティ分野では自動車向けソフトウェアやeモビリティ、AI拡張プラットフォームの開発を強化。自動運転車向けの慣性センサーや、AI対応車室内センシングソリューションにも注力する。2025年にはセントラルコンピューターやセンサー分野で100億ユーロ相当の受注を得た。また、インド市場ではTata AutoComp Systemsとの合弁会社設立を決定し、eアクスルやモーターの開発・製造・販売を開始する。
消費財・サービス分野では、AIベースの音声機能付き家電や、AI搭載電動工具の新製品を展開。グローバルサービスソリューションズにおいては、AIアプリケーションを活用し、年平均2桁成長を見込む。
地政学的リスクや価格圧力が高まる中、コスト競争力維持が不可欠となっている。人員調整など構造改革も実施し、モビリティ事業を中心に従業員数は41万2,774人と前年比約1%減少した。地域別では欧州の売上が微減、北中南米とアジア太平洋が増加した。
今後もボッシュは、世界の主要市場でトップ3サプライヤーとなることを目指し、収益性の高い成長と技術的差別化を追求していく方針である。
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