情緒のみでは「インサイト」ではない──リサーチ結果を読み違えると“残念な新商品”が生まれる
インサイトの理解が表面的・皮相的にとどまっているが故に、「重要と言われるが、実際にはインサイトって使えない」といった声も聞こえてくる。なぜそのようなことが起こるのだろうか。
“インサイト失敗あるある”として目立つのは、「情緒」のみをとらえてインサイトと呼んでしまうことが原因となっているケースだ。情緒に応える(=不満を解決する、欲求を充たす)ためのアイディアを考えるようになり、主観的なものだけが頼りとなる。結果、“量産”されるのが「的外れなアイディア」、「当事者の思い込みによるアイディア」で、生み出す労力が大きくなるのに精度は下がる。