天外伺朗さんと語るファシリテーター型リーダーシップ──「愚者の演出」と「存在のマネジメント」とは?
第2回ゲスト:天外塾主催/フローインスティテュート代表 天外 伺朗 氏【前編】
「愚者の演出」は日本のマネジメントの根元に流れる“伝統的なリーダーシップ”のあり方
天外:横田さんのようなやり方は「愚者の演出」と言って、実は伝統があるわけです。司馬遼太郎が色々な本に書いていて、例えば『坂の上の雲』には日露戦争の総大将の大山巌や西郷隆盛なんかがそういうマネジメントをしていたとあります。少し引用しましょう。
薩摩には戦国からの伝統として大将になった場合の方法というものがあった。自分がいかに賢者であっても愚者の大らかさを演出演技するという一種魔術的な方法である。
(司馬遼太郎『坂の上の雲』より)
天外:井深さんを始め、主にソニーの中で出会った経営者たちのことを書いた『マネジメント革命 -「燃える集団」をつくる日本式「徳」の経営』という本を出した後に読者からクレームのハガキが届いて、「ここに書いてあることは『老子道徳経』にみんな書いてある」と指摘されたことがあります。僕はその頃、本の中に参考文献を挙げていたんだけど「参考文献に『老子道徳経』がないのはけしからん」というわけです。びっくりして「老子道徳経」を読んでみたら、本当にその通りでね。
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