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Biz/Zineインタビュー

創造性に自信のない人も鍛えればアイデアが出せる──クリエイティブ・ジム 梅原タカオさんが伝えたいこと

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ビジュアルデザインを学びにアメリカ留学するも、即戦力を育てる教育に違和感

── はじめに、梅原さんがアメリカに渡った経緯を教えてください。

梅原タカオ氏(米ProjectEd デザイン戦略家/CreativeGym創設者、以下敬称略):私は、慶応大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)の総合政策学部で学びました。デジタルに強い大学で、読み書き算盤(そろばん)に続く、4番目のスキルとしてプログラミングも必修でしたし、在学中は色々なプロジェクトで動画やウェブサイトなどを作りました。そして、何人かの教授を通じて、コンピューターでビジュアルを作ったりアート表現をしたりする世界があることを知り、デザインの道に行きたいと考えるようになったのです。それには、特にグラフィックデザインのスキルが必要だと感じ、ロサンゼルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザインに留学しました。

── どのような留学生活でしたか?

梅原:すごく厳しい期間でしたね。デザインプロジェクトの課題のために、徹夜を毎週のようにしながら、必死に戦っていた期間でした。

── 充実していたんですね。

梅原:はい。死にものぐるいでデザインの課題に挑戦していく中で、プロのデザイナーとしての力をつけることができました。でも、「これでいいのだろうか」という気持ちも持ち続けていました。ただ大学のフォーカスである見た目の質が高い作品を創るだけでは、物足りなさを感じるようになりました。デザインの意義や思考をより深く追求していきたいと感じていました。

その折、慶応SFC同期の友人たちが通うサザンカルフォルニア建築工科大学(SCI-Arc)のデザインアプローチを知るチャンスがあり、大変感銘を受けました。

例えば椅子をデザインするプロジェクトがあったとすると、アートセンターでは椅子という存在を前提として受け入れた状態から始まるのですが、SCI-Arcの場合は「椅子とは何か」、「人間が休むとは何か」みたいな根源的な部分まで戻って考えるということをしていたんです。そうすると、普通の椅子とは全然違うアイデアも出てくるんです。この「本源的な部分までさかのぼって考える」というアプローチに惹かれていきました。

それで、1学期間をかけて自由にプロジェクトをやるというクラスがあったときに、SCI-Arcに行っていた友人の1人とコラボレーション・プロジェクトをやりました。

梅原タカオ梅原タカオ氏(米ProjectEd デザイン戦略家/CreativeGym創設者)
トロント(カナダ)と東京で育ち、慶応大学総合政策学部卒業後、ロスアンゼルスのArt Center College of DesignのGraphic Design Departmentを卒業。The New School (Parsons)の大学院Strategic Design and Managementにてイノベーション戦略を1年間集中特訓。過去20年間、ロスアンゼルスとニューヨークでデザイン&イノベーション分野で仕事をしている。現在は、教育テクノロジー関連のイノベーションコンサルタントProjectEdでデザイン戦略家として勤務。2006年より、デザイン&イノベーションコンサル事業 Creativity is everywhere の運営、2014年には、CreativeGymの運営を開始した。

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