確実に世に出つつある京都大学の産学連携──成功が成功を呼ぶ好循環
──京都大学における産学連携の事例はありますでしょうか。
大西:比較的知られている例では、本庶佑特別教授の研究を基にして作られた「オプジーボ」です。また、「SIXPAD」も森谷敏夫名誉教授の研究がベースとなっています。私自身が携わった事例では、ヒートアイランド現象を専門としている酒井敏教授の「フラクタル日よけ」や、牛肉の霜降り度を向上させることができる矢野秀雄教授の「バイパス ビタミンC」があります。この他にもまだ市場に出せていないですが、大企業や中小企業、ベンチャー企業と事業化見込みの高い共同研究を進めているものがいくつもあります。