ものづくり企業が成果型エコノミーのエコシステムで成功する“3つのポイント”
「成果型エコノミー」においては、製品を顧客が所有することにはあまり意味がなくなる。企業単体で価値を提供することの合理性は薄れ、エコシステム(サービスを提供するために必要なビジネスパートナーとの相互連携)を迅速かつ戦略的に構築して、その中で中心的な役割を果たしていく必要がある。顧客ニーズを的確に捉えることがより重要になり、その製品・サービスの提供価値を最大化すべく、多様な機能を取捨選択しなければならない。
ものづくり企業が形成するエコシステムには、サプライヤー、顧客、テクノロジー会社、スタートアップ、研究機関、競合他社、製造請負会社、ディーラー、ロジスティクス会社などが含まれることになり、この連携を成功させるには、社内に必要なプロセスや手段をそろえなければならない。日本の伝統的なものづくり企業では、過去数十年にわたって、会社の価値、QCD(品質、コスト、納期)改善、顧客との関係の良し悪しが、ひとえに企業努力にかかっていたと言える。しかしこれからは、個々の企業はエコシステムの一部とならざるをえず、その中でどのように他社と協力していくかが成功を大きく左右する。