次期役員候補に必ず経験させる「人材育成担当部長職」の意味
有沢:カゴメでは3年前に、社員のキャリア自律を支援するために「HRBP(HRビジネスパートナー)」というポジションを導入しました。それに合わせて、役員に近い支店長や工場長クラスを3人いっぺんに引き抜いて、人材育成担当部長になってもらったんです。3人の共通点は、コミュニケーション能力が高く、現場からの人望が厚いことです。
彼らは全国各地の現場を回りながら、支店長から新入社員、派遣社員まで全員に「将来何をやりたいのか」「そのためには次はどこに行きたいか、これからどうしたいか」をヒアリングしています。その結果を参考にしながら、経営のニーズと個人のニーズとのマッチングを行なっているんです。そして、異動がある場合には、必ずHRBPが本人に説明しに行きます。