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営業現場から考える“売れる”新規事業開発

売れないBtoB新規事業が抱える課題──買う意思決定の「構造理解」と「課題解決ストーリー」とは?

第1回

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 2019年現在、活況な投資環境は継続し、引き続き多くのスタートアップ企業が誕生しています。また、ここ数年で新規事業開発に関する方法論の体系化が進み、企業が新規事業にチャレンジしやすい環境も整ってきています。近年の新規事業の特徴として、生産性向上に寄与するようなSaaS事業や、テクノロジーを活用したBtoBビジネスが増えていることが挙げられます。
 私は、そのようなBtoBビジネスの支援をしておりますが、世の中に普及している方法論に則った正しい手順で事業開発を進めているにも関わらず、売れている事業と売れていない事業が明確に存在します。
 本連載は、営業現場の視点で、売れていない事業の原因と、売れている事業の特徴、その仕立て方を解説します。日本企業内で営業活動、つまり顧客開拓で悩む新規事業に対する解決策の一助になれば幸いです。

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“売れない”BtoB新規事業が抱える3つの課題とは?

 一般的な新規事業開発のプロセスとしては、大きく以下の5ステップがあります。

  1. ビジネスプラン仮説立案
  2. PSF検証(顧客課題・提供価値検証)
  3. PMF検証(受容性・マネタイズ検証)
  4. ユニットエコノミクス検証
  5. スケーラビリティ検証

 この方法論に対するノウハウやナレッジは、書籍やインターネットの記事で紹介されるようになったため、誤った手順で新規事業開発を行っているケースは非常に少なくなってきました。一方で、手順は間違っていないものの、「手順通りに実施する、検証する」ことを目的としてしまい、形式的に行っているケースが増えているように感じます。それらのケースでは、「事業を作る」こと、つまり「企業に購入いただき、持続的に収益を上げる」という大きな目的を忘れているように感じるのです。

 私たちも、「一連の検証ステップを踏んで、課題・提供価値もPMFも検証でき、営業活動を開始したものの、思うように売れない。その理由もわからない」という相談をよく受けています。また、「獲得コストが膨大にかかってしまいユニットエコノミクスが逆ザヤになってしまう」、「一部の顧客には売れたが、それ以外の顧客に売れず、スケールに課題がある」という声も多く寄せられます。

 では、正しい手順で新規事業開発を進めているにも関わらず、なぜここまで多くの企業が営業場面で壁にぶつかるのでしょうか。私は、PSF検証、PMF検証、ユニットエコノミクス検証のステップに大きな課題があると考えています。

  1. PSF検証での課題:商品の提供価値が顧客の経済合理的価値に繋がるものでない。または、繋げるための課題解決ストーリーが設計できていない。
  2. PMF検証での課題:提供価値に対してコストや負荷がアンバランス。提供価値を高く評価してくれる顧客セグメントを見極められていない
  3. ユニットエコノミクス検証での課題:ユニットエコノミクスを意識した顧客開拓手法、体制がわからない。または、理解していても構築できない。

 今回は、PSF検証ステップにおける課題とその解決方法をご紹介していきます。

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この記事の著者

長谷川 裕樹(ハセガワ ユウキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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