デコムでは、「人々の共感を呼び起こすには、何をすれば良いか」を明らかにすべく、TwitterやWebサーベイで膨大なn=1の共感に関する定性情報を収集し、人は、いつどんなときに(シーン)/どのような要因によって(ドライバー)/どのような感情を伴う共感をして(エモーション)/その背景は何か?(バックグラウンド)といったインサイト4要素についての分析を行なった。このようなプロセスを経て見出したのが、11個の共感スイッチで、それをビジュアライズしたのが「共感フラワー」だとしている。
調査全体を通じて分かったことは、社会の変化で生まれた人々の願望が共感を呼び起こす要因となっているということ。いま自分が求めているが実現できていない願望が、共感を生みだす原動力になっているという。
共感スイッチは、「キーワード」「共感につながる願望」「背景となる社会状況」「その社会状況におけるネガティブな感情」「共感を生み出すためのヒント」で構成されている。
【 キーワード:純粋 】
「共感につながる願望」
- ありのままの姿を取り戻したい
- 飾り気のない自分を表現したい
「背景となる社会状況」
- 勝ち組or負け組に分けられる資本主義社会
「社会状況におけるネガティブな感情」
- 社会一般的な妥協を強いられ、リスクを取れない自分に嫌気がさす
「共感を生み出すためのヒント」
- 初心(初めての体験)/田舎暮らし/子どもの活躍/実家の安心感/学生時代の部活・恋愛
【 キーワード:連帯 】
「共感につながる願望」
- 私は1人ではないと感じたい
- 横のつながり/集団的な共有を感じたい
「背景となる社会状況」
- 共同体の崩壊、核家族化、コミュニティのオンライン化
「社会状況におけるネガティブな感情」
- 自分は結局一人だと感じてしまう孤独感
「共感を生み出すためのヒント」
- 仲良しなコンビ/地元愛/推しメン・同担/〇〇属、トライブ(ex.港区おじさん)
「共感フラワー」の活用方法
デコムでは、次のような場面で、共感を生みだす施策を考える際に「共感フラワー」を活用できるとしている。
- SDGs、ESG経営を達成するための具体策を立案するとき
- 企業が人々の共感を呼び起こす事業や商品・サービス、プロモーションを立案するとき
- ブランドのパーパスを人々の共感に結び付けたいとき
- 政府や自治体が社会的な課題解決に取り組むとき