新たなサービスを生み出すための“ユーザーのペイン”の定め方
落合:ユーザーのペインはどのように定めていけばいいのでしょうか。
瀧:日本では金融領域で多くの人が本当に困っていることがなく、Fintechにおけるペインの定義に時間がかかりました。アメリカだとサブプライム問題以降、融資を受けられない人が激増したというわかりやすいペインがありました。日本の場合、アメリカと比べて信用の問題は浅いですよね。また、決済方法で困っている人や現金で困っている人もいない、という銀行の声もありました。一見すると金融領域における社会課題は存在しないように見えたんです。しかし、細かく見ていくと、「投資が進んでいない」「キャッシュレスが進んでない」など、未来の日本に対する課題が見つかり、それらを解決するためにFintech企業が出てくるようになりました。