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失敗しない新規事業開発の進め方

新規事業開発に挑み続けるための“撤退基準”の定め方──成功に向けた「健全な多産多死」を実現するには

第5回

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外部環境/内部環境の変化に合わせて臨機応変に判断を変更し続ける

 最後に、撤退基準やそれに基づく判断に影響を与え得る環境や要因についてご紹介したいと思います。あらかじめ客観性のある撤退基準を明示して運用していたとしても、何らかの環境や状況の変化によって、その撤退基準を検討する際の観点や指標に影響が出る可能性は常に存在しています。特にVUCAの時代とも呼ばれ、未来を予測することが困難な現代社会においては、変化に合わせて臨機応変に、スピーディに判断の変更や意思決定を行っていく必要があります。昨今では、新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大によるコロナ・ショックが引き起こした急激な経済の停滞・悪化や、様々な社会課題の顕在化、消費者心理の劇的な変化などにより、企業は喫緊の課題への対応を余儀なくされています。このような状況下において、元々設定していた撤退基準の観点や指標に固執して冷静な判断ができなくなってしまっては元も子もありませんし、結果として会社全体を危機にさらすことになります。

 企業としての判断や意思決定、もしくはその基準となる観点や指標に影響を与える要因は大きく外部と内部の2つに分類され、さらにいくつかの観点に分かれます。それを短期と中長期のそれぞれで動向や変化を注視しなければなりません。

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この記事の著者

北嶋 貴朗(キタジマ タカアキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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