ローカルな独自の価値や文化を再生産し、グローバルに発信する
市川:フィンランドの場合、一時期はノキアがGDPの4%も占めていたことからもわかるように、グローバル企業であるノキアが外貨を獲得し、フィンランド経済を牽引していました。ノキア崩壊後、先ほどお伝えしたように、たくさんのスタートアップが誕生しました。その中で大きく成長する企業もありました。
しかし、今はさらに進んでいます。単純に、自分たちの商品サービスが世界のどこかでヒットしてお金を稼げればいいという発想から、地域の経済圏の中で地域のものを使ってクリエイティブなアウトプットを行いつつ、その過程で生んだ知識や知恵をグローバルに共有していくことができるようになっています。そのことにより、自分もクリエイティブな結果が出せてハッピー、商品サービスの受け手もハッピーなのが感じられてさらにハッピー、自分の知識や知恵がグローバルでも喜ばれてハッピー、と、ハッピーの「山びこ状態」が起こっています(笑)。