近年、日本の国際競争力強化に向けて、世界へ挑むスタートアップの輩出に向けた強固なスタートアップ・エコシステムの構築が必要と言われている。世界150都市のスタートアップ・エコシステムをランキングする「Global Startup Ecosystem Ranking 2020」では、東京がベルリン(16位)や深セン(22位)、シンガポール(17位)などを抑えて、初めて15位にランクインした。しかし、世界時価総額ランキングでは、米国や中国から生まれた企業が上位を独占しており、より強い支援が必要である状態に変わらないという。そこで、成長産業支援事業を推進するフォースタートアップスと、日本の金融インフラとして産業を支えるSMBCグループは、双方の強みを生かしスタートアップの成長を加速させるための業務提携に合意したことを発表した。
具体的には、下記連携を通じ、世界に挑むスタートアップの輩出を促進するという。
1. 国内成長産業におけるスタートアップデータベース「STARTUP DB」とSMBCグループのネットワークを掛け合わせ、スタートアップに関するデータプラットフォームの構築
フォースタートアップスは、国内最大級のスタートアップデータベース「STARTUP DB」を運営。同サービスには、企業HPをはじめとした公開情報から収集した情報や自社独自ルートから得られる情報を集約し、12,000社以上(本日時点)にもわたるスタートアップ企業のサービス情報やファイナンス情報、経営陣情報等をデータベース化している。それらの情報とSMBCグループが所持するネットワークを掛け合わせ、今後の日本を代表するスタートアップの発見と支援を実現するとしている。
2. スタートアップと大手・中堅企業双方の課題を解決するビジネスマッチングの提供
フォースタートアップスはこれまで、日本を代表する起業家・スタートアップの成長支援、および起業家創出に取り組んできた。人材という経営課題に寄り添うことで、スタートアップの課題や今後の戦略をより鮮明に理解している。それらのスタートアップとSMBCグループの持つ顧客基盤・ソリューションとのマッチングを通して、オープンイノベーションの実現を目指すとしている。
3. スタートアップのヒト・モノ・カネの課題をワンストップで解決する枠組みの検討
スタートアップは成長フェーズによってヒト・モノ・カネ・情報等の必要な経営資源が劇的に変化する。スタートアップのニーズにスピーディ且つ的確な支援を実施するために、それぞれのソリューションをワンストップで提供できる枠組みを構築する。