優れたUXの追求の裏側に潜む“リスク”とは?
ユーザーから選ばれるためには「優れたUX」が不可欠です。スマホでのサービスの場合、登録や利用時に入力する情報項目を最小限まで削ぎ落とすことで、ユーザーが登録するためのハードルを下げています。しかし、スマホ時代のUX追求の一種な皮肉な帰結として、ユーザーによる不正利用等のリスクが相対的に増大していることは、サービス事業者が気づきにくいポイントでもあります。
先にご紹介したRentioをはじめとする、高級家電やアパレルといったモノのサブスクの場合、取扱商品の換金性の高さから、「ユーザーの未返却(持ち逃げ等)」という不正利用のリスクとは常に隣り合わせです。たとえば、購入すると30万円かかる高級カメラを、サブスクでは3000円で利用できるとします。その場合、万が一悪意のあるユーザーにカメラが渡ると、このユーザーはカメラを換金して行方をくらましてしまう可能性があり得るわけです。