“人材不足”という社会課題を「無人化サービス」で解決
そのTTGが掲げる事業目標が、「人手不足という社会問題の解決」だ。パーソル総合研究所「労働市場の未来推計 2030」では、2030年には労働人口7,073万人に対して、約1割に相当する644万人分の人材が不足としており、中でも飲食・サービス、医療・福祉、卸売・小売などの人手不足は深刻であり、賃金の高騰により事業自体が立ち行かなくなる恐れも生じている。
そうした課題感のもと、TTGでは「無人決済が可能な店」の実現のため、様々なPoCを重ね、「TTG-SENSE」の開発へとつなげてきた。まず2017年12月には大宮にて1週間の実証実験を実施。約1年後の2018年11月に赤羽で2ヵ月間実証実験を行った際には、精度も高まり、実業化への手応えが既に得られていたという。そして2019年7月にはジョイントベンチャーとしてTTGを設立し、2020年3月には冒頭で紹介した高輪ゲートウェイ店をオープンさせた。大宮の時は1人しか入店できなかったのが、現在は10人が入店でき、アイテム数も130から600に増やすことができた。十分な実用性をもって他社への導入がかなうようになるとともに、TTGの組織としても30名体制に拡大し、社会課題を解決する「未来の店舗」を夢見て日々ブラッシュアップを続けているという。