COVID-19の影響でソーシャルディスタンスの確保や三密回避が求められたことで、小売店やサービス業を中心に、不必要な接触を回避することを目的とする「セルフレジ」の導入が一気に加速した。そこで見えてきた新しい課題や、セルフレジの可能性について、無人決済システム「TTG-SENSE」などを提供する、株式会社TOUCH TO GOの代表取締役社長を務める阿久津智紀氏が紹介した。
高輪ゲートウェイの店舗にみる無人決済システムの仕組み
冒頭で、TOUCH TO GO(以下、TTG)が手掛ける無人決済システム「TTG-SENSE」の高輪ゲートウェイ店の概要が動画にて紹介された。60平米の広さの店舗には700点の商品が陳列され、入店すると天井に設置されたカメラでトラッキングされており、常に「何をもっているか」が捕捉される。そして、レジではスキャンすることなく会計を完了できるという仕組みだ。
店舗の運営・管理はアルバイト店員が1名。「店員アプリ」と呼ばれるWebツールをタブレット上で操作し、商品の登録や棚替え、日報、棚卸しなどができるようになっている。レジ前の会計ゾーンに立つと自動的に決済確認画面に切り替わり、承認するだけで会計できる。使い方がわからない場合はボタンでコールセンターの店員を呼び出し、音声によるアナログ対応も可能だ。交通系電子マネー及びクレジットカード、現金、2021年冬にはQRコード決済にも対応の予定だという。アルコールの対面販売も可能で、商品をもってレジ前に立つと、リモートカメラでバックヤードのスタッフとつながり、年齢確認を行う。また、2名以上のグループでも、同じ会計ゾーンに入ると、まとめて支払うこともできる。
こうした、セルフレジ店舗「TTG-SENSE」の仕組みはTTGのコアプロダクトであり、JR東日本による新規事業創出を目的とした「東日本スタートアッププログラム」の1つとして実施されているものだ。TTGの代表取締役社長を務める阿久津氏も、JR東日本の社員として新規事業として無人販売などの取り組みを進めており、JR東日本グループが手掛けるコンビニ「NEWSDAYS」の店長を3年務めたこともあるという。
「大企業にとって新しいビジネスを立ち上げることは、大変ハードルが高い。オープンイノベーションの力でビジネスを小さく迅速に開始するために、2017年にアクセラレータとして『東日本スタートアッププログラム』を立ち上げた」と阿久津氏は語る。そのプロジェクトが事業として成長し、ジョイントベンチャーとして独立したというわけだ。

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